8月 2011 | ルールの世界地図 遊戯王情報ブログ -Book of Rules for Yugioh-

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2011年8月28日日曜日

暗黒界の使い方_そもそも「カードの効果で捨てられる」って何?

【暗黒界】でが面倒だと言われる理由の一つに、どうやって暗黒界の効果が発生するのかわからない、というものがあります。ここでは簡潔に暗黒界の条件を述べていきます。

一つ例を出しましょう。
《暗黒界の尖兵 ベージ》
このカードがカード効果によって手札から墓地へ捨てられた場合、
このカードを墓地から特殊召喚する
暗黒界の中で最もオーソドックスな効果です。では、ベージがどういう効果なのかを解説します。
まず、ベージが特殊召喚できるのは《手札抹殺》《暗黒界の門》《メタモルポット》などの効果で捨てられた場合です。例えば暗黒界の門ならば、手札からベージが捨てられて門の効果で1ドローした直後に、墓地でベージの特殊召喚効果が発動します。

では、ベージの効果が発動しないのは何でしょうか。
これは『コストで捨てられた場合』が当てはまります。例えば《サンダー・ブレイク》や《天罰》で捨てられる行為は、発動コストという手段です。あくまでもサンダーブレイクの効果は「指定したカードを破壊すること」であり、カードを捨てるのはカード効果には当てはまりません。

また、「手札から」「捨てられる」という2つの条件も必要です。ですので《手札断殺》などの「墓地に送る」という効果では条件が満たされません。遊戯王では「捨てられる」と「墓地に送る」は同一ではありません。同時に、フィールド上やデッキなどから直接墓地に送られても効果は発動しません。
しかしここで「カード効果」と「発動コスト」ってどう違うのか、という疑問がわくでしょう。そもそもテキストに書かれているのは全てカード効果だと思っている方もいると思います。
例えば、こんなカードがあったらどうでしょうか。
あなたは500円を支払います。あなたは遊戯王カード20枚を手に入れます

このテキストを見て「あなたは500円を払います」というのが効果だと思う人はまずいないでしょう。当然、これはカードの効果を使うための発動コストです。カード効果とは「遊戯王カードを20枚手に入れる」という部分です。昔からのカードはコストか効果がわかりづらく書いてあります。しかし、このような日常的な文章に置き換えれば決して判読が難しいわけではないことがわかります。もちろん、公式の裁定が全てですから文脈だけで判断してはいけません。

以上が暗黒界の基本知識のひとつです。
暗黒界のストラクチャーは帝王のストラクチャーと並んで遊戯王の基礎情報が詰まったものでもあります。使っていけばなかなかいい勉強になってくれるでしょう。
次回はシルバなどの「追加効果」についてです。

2011年8月23日火曜日

暗黒界の使い方_序章

『デビルズ・ゲート』の影響で暗黒界を使い始めたプレイヤーは数知れず。けれど、その多くが暗黒界の効果をあんまり理解していません。特に「カード効果で捨てる」「相手の効果で捨てられた時の処理の仕方」「セルリって使えんの?」「スキドレで無効にならないって本当?」等。今までのストラクチャーの中では段違いに難しいのが暗黒界。

では、その暗黒界の秘密と使い方を説明したいと思います。

 

 

2011年8月18日木曜日

クラウド時代なのに、なんでいちいち自分のPCに落としているわけ?

『Cloud to Cloud』という思考実験。

たぶん多くの人がクラウド環境を作っているはずです。

クラウドという単語は別に昨日今日できたわけではなく、まとまった概念として今まであったものに名前をつけただけの存在。ですから、クラウドなんて結構そこら中にある存在です。

 

でもですね。いまだに多くの人はウェブ上の情報やそれ以外からの情報を一旦自分のPCに保存していませんか?

たしかにEvernoteにしろGoogleDocsにしろ、いつ潰れるかわからないサービスに情報を全部預けることは避けたいものです。けれどそれ以上に自分のPCが盗まれたり盗み見られたりする方がずっと大きいのではないでしょうか?

人が現金を金庫に入れずに銀行に預けている理由はなんなのか?

 

では、クラウドサービスは銀行業務に相当するのだから当然「振替」もできるはず。

例えば、青少年の心ときめかす動画サイトから重ーい動画を見るためにはダウンロードしたりストリーミングで見たりします。けれど「あとから見たい」なんてこともありますよね。そんなときに自分のクラウドに直接動画を転送してほしい。そんなことって考えたことがありませんか?

 

要はです。

結局のところPCやスマフォが中継ポイントとなってクラウドサービスにリンクしていますが、その中継ポイントを省略できればずっと楽になるはずです。Aの口座からBの口座にお金を移動させる時に、わざわざATMからお金を引き出して手作業で移動させているようなものなのです、今までは。手数料がかからないのが魅力ですが、こんなことがクラウドなわけがない。

遊戯王新制限発表2011-09

つい先日リークされた新制限です。もう識っている方が大部分ですが、いまさら載せます。

【禁止】

《フィッシュボーグ-ガンナー》
《メンタルマスター》
《ハリケーン》
《王宮の弾圧》

【制限】
《カオス・ソルジャー -開闢の使者-》
《真六武衆-シエン》
《TG ハイパー・ライブラリアン》
《デブリ・ドラゴン》
《フォーミュラ・シンクロン》
《ローンファイア・ブロッサム》
《大嵐》
《原初の種》
《紫炎の狼煙》
《貪欲な壺》

【準制限】
《召喚僧サモンプリースト》
《トラゴエディア》
《ネクロ・ガードナー》
《氷結界の虎王ドゥローレン》
《デステニー・ドロー》
《光の護封剣》
《マインドクラッシュ》
《リビングデッドの呼び声》

【制限解除】
《裁きの龍》
《魂を削る死霊》
《オーバーロード・フュージョン》
《サイクロン》
《巨大化》
《グラヴィティ・バインド-超重力の網-》
《ゴッドバードアタック》

<ソース>

http://www.geocities.co.jp/animeComic/7202/ocgnew.htm

 

【傾向】

全体的に前環境で問題視された「ガン伏せ」の改善を図っています。《大嵐》の制限解除に伴ってサイクロンが無制限。はっきり言えばやりすぎです。大嵐を禁止に据え置いてサイクロンのみ解除すればよかったのではないでしょうか?ハリケーンを禁止にしても大嵐があれば無意味です。

 

そして何より驚いたのが『開闢』の復活です。

私も知らない古い環境で猛威をふるい、現在でもわかりやすい強カードとして記憶されている開闢がまさかの制限復帰。ソーサラーの無制限はやはり開闢復活の試金石だったようです。

ただし、開闢はどんなデッキにも入るカードではなく【カオススタン】などで初めて生きるカードです。しかしながら【ライトロード】というカオスに最適なデッキが存在することから、以前よりハイスピードなデッキの構築が望めるでしょう。

 

六武衆やデブリジャンドなどの環境トップ5に食い込むカード群が規制の対象になっているのは仕方のないことですね

 

【総評】

全体的に妥当な規制です。

しかし、大嵐やサイクロンなどの魔法・罠除去関連の調整は不可解です。何を持ってこんな結論に至ったのか。魔法・罠による補助を必須とする剣闘獣に対して一切の恩恵がないのが気になります。いまだに苺は制限のまま。けれど伏せ環境は今後難しくなる。

 

エコなコナミさんは大きな政府による大規模規制ではなく、小さな行政府による競争社会を築こうとしています。それはそれで良いのですが、もう少し考えてほしいカード群があるんですよね。