12月 2011 | ルールの世界地図 遊戯王情報ブログ -Book of Rules for Yugioh-

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2011年12月31日土曜日

宣告・警告および特殊召喚に関する一般理論【長文注意】

神の警告

告の登場によって宣告との混同が目につきます。
しかし逆に考えれば、それらを比較することで何が無効にできて何が無効にできないのかをこれら2枚だけで説明できるのです。
ここには原則として「チェーンに乗る特殊召喚」などの表現はありません。
大事なことは2つ
  1. 無効にする側のテキストを見て、判別できるようにする
  2. 無効にされる側がどのようなものなのかを知る
以下では前回説明出来なかったものも含めてかなり細かく解説します。


目的

宣告と警告の違いから、特殊召喚の無効に関する基礎知識を理解する
また、「チェーンに乗る特殊召喚」などの表現でお茶を濁さない

宣告と警告のテキスト的違い

《神の宣告》
ライフポイントを半分払って発動する。
魔法・罠カードの発動、モンスターの召喚・反転召喚・特殊召喚の
どれか1つを無効にし破壊する。
《神の警告》
2000ポイントのライフを払って発動する。
モンスターを特殊召喚する効果を含む効果モンスターの効果・魔法・罠カードの発動、 モンスターの召喚・反転召喚・特殊召喚のどれか1つを無効にし破壊する
これらを分解する。
宣告と警告に共通しているのは
A.『モンスターの召喚・反転召喚・特殊召喚を無効にし破壊する』
両者で違いがあるのは

B.「魔法・罠カードの発動を無効」
C.「モンスターの特殊召喚を含む効果モンスターの効果・魔法・罠カードの発動を無効」

【ここで問題】
  1. ゴーズの特殊召喚効果を「宣告」では無効にできない。では「警告」では無効に出来るか。
  2. 魔法カード《融合》による融合召喚を妨害するためには、「宣告」のどの効果を使えばいいのか

ゴーズの特殊召喚は『効果モンスターの効果による特殊召喚』。手札のゴーズを相手に見せてその誘発効果を手札で発動させた上で、自身を特殊召喚するというモノ。つまり、警告にある『C.特殊召喚効果を含む効果モンスターの発動を無効にする』効果をゴーズの誘発効果にチェーンすることで無効にできる。
しかし、宣告には『C』に該当するものがない。これは《ライオウ》も同じである。よって、宣告やライオウはゴーズの特殊召喚効果にチェーン出来ず無効にはできない。
では、《融合》の場合はどうなるだろうか。
融合は魔法カードであり、その発動には宣告の『B』の効果を使うことになる。また、融合は同時に「特殊召喚効果を含む魔法カード」でもあるので、 警告の『C』を適用できる。
【ポイント1】
  • 宣告は魔法・罠カードの発動全般に対応できる。しかしモンスター効果の発動は不可。
  • 警告は「特殊召喚効果を含む」のならば、魔法・罠カードおよびモンスター効果の発動にも対処できる。


両者に共通する「モンスターの召喚・反転召喚・特殊召喚を無効」とはなにか
ゴーズの誘発効果に警告はチェーンできること。しかし宣告はできない。
【ヒント】
では、『ゴーズの特殊召喚そのもの』を宣告は無効にすればいいのでは?
それはできない。なぜなら、これがチェーン処理の最中に発生するためだ。
融合による融合召喚を例にだそう。
《融合》を発動した場合、宣告・警告はこれにチェーンできる。仮に発動にチェーンしなかったとする。
(発動時)
チェーン1:融合
妨害するものがないので効果を解決する。
(効果解決時)
手札やフィールドから素材を墓地に送る。素材に記載されている融合モンスターをエクストラから特殊召喚。
(/チェーン処理が終了)

融合の処理が終了した=融合によるモンスターの特殊召喚が成功した、といえる。
そしてこのモンスターの特殊召喚は宣告でも警告でも無効にはできない。なぜなら、モンスターの特殊召喚を無効にするというのは
『そのモンスターがフィールド上にでる直前に発動してそれを無効にする』ことをいうためだ。
フィールドに”出てしまった”のならば、それを取り消すことはできない。
後付のような書き方をして申し訳ない
奈落の落とし穴が「召喚に成功した」モンスターを破壊するのとは対称的に、召喚そのものを無効にするカードはそれらのモンスターの召喚性行為後では発動自体ができないのだ。
【ヒント】
では、エキストラからでる直前を狙えばいいのでは?
これも不可能である。
エキストラから出るのは融合の効果処理時。カードを発動できるのはチェーンを組む段階だけで、チェーンの処理の最中に割り込むことは原則不可能。よって、チェーン処理においてエキストラからフィールドに出すまでの間に宣告を含めたあらゆるカードを発動することはできない。
ゴーズに関しても同様。ゴーズの誘発効果の処理を行うときに、宣告は割り込むことができない。これが『宣告ではゴーズの特殊召喚を無効にできない』と言われる理由だ。
【ポイント2】
  • 効果モンスターの効果や魔法・罠カードの効果による特殊召喚「そのもの」には警告や宣告は対応できない。
  • 召喚・反転召喚・特殊召喚を無効にするためには、モンスターが手札や墓地・エクストラからフィールド上に出る直前に、発動しなければならない 
    サイドラや裁き、剣闘獣ガイザレスの特殊召喚を宣告が無効にできるのはなぜか
    ここから先は慎重に読み進めてもらいたい。 前述では、宣告はゴーズの特殊召喚を無効にはできないと伝えた。

    それは

    1. ゴーズの特殊召喚効果に宣告はチェーンできない
    2. ゴーズの特殊召喚は誘発効果のチェーン処理の中で行われるのでフィールド上に出るために、特殊召喚を無効にする効果を割りこませられない

    では、サイドラの特殊召喚はなぜ無効にできるのか?あれはモンスター効果ではないのか?
    結論からいえばモンスター効果ではない。あくまでもそのカードに備わっている召喚に関するルール効果によるものだ。これを略して「召喚ルール効果」などと表現する。なお、あくまでも非公式用語だ。
    少し頭を整理しよう。

    「モンスターの召喚を無効」にする場合、そのモンスターが手札からフィールド上に出る直前に宣告などを発動して無効にすればいい。では、その召喚行為とサイドラの特殊召喚は本当に違うのだろうか?

    例をだそう。

    《BF-暁のシロッコ》は上級モンスターだが一定の条件で「手札からリリース無しで召喚」できる。これもシロッコに備わった召喚に関するルール効果だ。モンスター効果とし発動するわけではない。サイドラの場合、「召喚→特殊召喚」に置き換えただけ。
    そして、シロッコはリリース無しで召喚してもそれ自体は「表側表示での通常召喚」と変わりない。これは宣告や警告にある『A.モンスターの召喚を無効』が適用できる。シロッコの召喚を無効にできるということは、同一原理であるサイドラの特殊召喚も無効にできるということだ。
    ガイザレスに関しては、エキストラからの召喚ルール効果を使っての特殊召喚である。しかし、原理はサイドラと同様であり、剣闘獣をデッキに戻して自身をエクストラから出す直前に宣告などは発動できる。
    なお、手札から表側攻撃表示での通常召喚だけを「召喚」と表現するのに対して、特殊召喚に関する召喚ルール効果はエキストラや墓地・デッキなどからもできる場合がある。だが原則は召喚と同様に手札からだ。
    召喚ルール効果とその他の「モンスター効果による特殊召喚」の違い

    結論を言えば、これはカードの個別裁定を見るしかない。
    例えば、キラートマトは「戦闘破壊時の誘発効果」によってモンスターを特殊召喚する。 つまり、宣告には対処不可能で警告による『C.特殊召喚効果を含むモンスター効果の発動を無効』にする効果を適用することになる。

    対して、《ライトパルサードラゴン》に備わっている光と闇を除外して自身を特殊召喚する効果は、効果モンスターの効果ではない。
    よって、墓地・手札からの特殊召喚の際には、『A.モンスターの特殊召喚を無効』という宣告と警告の両方に備わっている効果を使用する必要がある。

    【ポイント3】
    効果モンスターの効果による特殊召喚なのか、そうでないのかは
    カード毎の裁定を見るしか方法がない
    「チェーンに乗る特殊召喚」という表現を使わないのはなぜ?

    例えば《ライト・パニッシュ》というカードはゴーズの特殊召喚に対応するだろうか?
    この説明を読んで理解したのならば、『A.モンスターの召喚・反転召喚・特殊召喚を無効にし破壊する』というテキストだけなので、ゴーズには対応しないことがわかる。だが、これを『ライトバニッシュはチェーンに乗らないものだけを無効にします』と説明したらどうなるか?分類をしているだけで本質には届かない。

    大事なのは、テキストを読めば無効にできるものがすぐに判別できること。 その判別さえ付けば、無効にする対象の側が何であるかを確かめるだけで問題ない。

    プラスドライバーとマイナスドライバーの違いをわからない人が、 どうしてネジを回せるのだろうか?

    なんとなくまとめ
    この説明は「本質に対してまっすぐ」に向き合っているものです。やや端折ってはいますが、本筋を外してはいないはず。でも、もっと短く出来るはずなんです。

    2011年12月29日木曜日

    デュアルの「再度召喚」とは?

    ダークストームドラゴン
    デュアルモンスターというのはご存知でしょうか?
    最近では《ダークストーム・ドラゴン》というカードがそうです。テキスト欄に「デュアル」とあるものがそうですが、どうやって扱えばいいのかわからない人も多いでしょう。
    特に問題は「再度召喚」です。これがわからずにいい加減に扱っている人がいるので解説します。

    2011年12月19日月曜日

    E-mobileを機種変しました

    端末の調子が悪くなったことと、G4への乗り換えキャンペーンが実施中だったので機種変してみました。

    IMG_0144

    契約が昨年の7月頃だったのでまだ二年縛りを受けていますが、キャンペーンによって解約料を1万円引きにしたので無料です。しかも月額料金も下がったので自分のような人にはかなりお得。

    IMG_0141

    本体の大きさはD25HWよりも一回り大きく、厚み・重量ともに増しています。

     

    速度は最大42Mbpsと一昔前の高速ADSL並の速度、という触れ込み。

    実際に測ってみると・・・

    下り:3.32
    上り:1.43

    ・・・以前とあまり変わりません。

    でも月額料金が安くなったのでこれでいいかな?

    2011年12月17日土曜日

    《オシリスの天空竜》

    オシリス

    3枚。

    かっこいいですね、やはり。今日、12月17日が発売日だったのですが、人気なのか幾つかの書店を周ってやっと手に入れました。

     

    《オシリスの天空竜》

    効果モンスター

    星10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?

    このカードを通常召喚する場合、自分フィールド上の モンスター3体をリリースして召喚しなければならない。
    このカードの召喚は無効化されない。
    このカードが召喚に成功した時、魔法・罠・効果モンスターの効果は発動できない。
    このカードは特殊召喚した場合エンドフェイズ時に墓地へ送られる。
    このカードの攻撃力・守備力は自分の手札の数×1000ポイントアップする。
    相手モンスターが攻撃表示で召喚・特殊召喚された時、 そのモンスターの攻撃力を2000ポイントダウンさせ、 攻撃力が0になった場合そのモンスターを破壊する。

    公式裁定がアップされていないので確定ではありませんが、
    攻撃力を活断する能力と破壊する効果は同一の誘発効果であるようです。この誘発効果によって相手モンスターを0にした場合に、追加として破壊が行われるということ。
    つまり、スナイプストーカーと同様に破壊が不確定なカードということです。

    これが何を意味するかといえば、スターダストやスターライトロードなどの破壊効果にチェーンするカードが軒並み発動不可であるということを意味します。

    オシリス自体がトーナメントなどに出ることはまずないでしょうが、覚えておいて損はありません。

    2011年12月8日木曜日

    【対象をとる】オベリスクとミラーフォース【召喚成功時】

    obelisk1
    オベリスクの効果がわかりづらいのは以前に説明しました。
    その中でよくある誤解として、「召喚に成功した時〜発動できない」という効果をあらゆるカードの発動を永続的に無効にする効果であると勘違いしている人が目立ちます。

    2011年12月7日水曜日

    【オシリスOCG化記念】オベリスクのあの効果

    オベリスクの巨神兵
    オシリスの天空竜がVJ(Vジャンプ2月号)でOCG化するとの話題に便乗してオベリスクの巨神兵に関するルール確認をしたいと思います。


    2011年12月6日火曜日

    【祝】オシリスOCG化【VJ】

    原作漫画の中で登場した神カードの中で最後までOCG化しなかった1枚が登場です。

    《オシリスの天空竜》
    効果モンスター
    星10/神属性/幻神獣族/攻 ?/守 ?
    このカードを通常召喚する場合、自分フィールド上のモンスター3体をリリースして召喚しなければならない。
    このカードの召喚は無効化されない。
    このカードが召喚に成功した時、魔法・罠・効果モンスターの効果は発動できない。
    このカードは特殊召喚した場合エンドフェイズ時に墓地へ送られる。
    このカードの攻撃力・守備力は自分の手札の枚数×1000ポイントアップする。
    相手モンスターが攻撃表示で召喚・特殊召喚された時、そのモンスターの攻撃力を2000ポイントダウンする。
    0になった場合そのモンスターを破壊する。

    原作にかなり忠実な効果です。
    ラーの時には、あまりの劣化に嘆く人が続出でしたが、今回は満足ではないでしょうか。

    もちろん最後はイラストです。しかし、オベリスク以上に複数枚購入する価値のあるカードだと久々に思いました。

    収録はVjump2月号

    http://damforts.blog96.fc2.com/blog-entry-201.html


    2011年12月5日月曜日

    魔法の筒とディメンションウォール

    魔法の筒a
    今日はこの攻撃宣言時に発動できる二種類のカードの違いを説明します。




    筒とウォールはぜんぜん違う

    《魔法の筒》と《ディメンションウォール》ではどちらが強いか。普通は魔法の筒を選びます。けれど、それらがどう違うかは意外と知られていません。

    何が違うか

    《魔法の筒》
    通常罠(準制限カード)
    相手モンスターの攻撃宣言時に発動する事ができる。 相手モンスター1体の攻撃を無効にし、 そのモンスターの攻撃力分のダメージを相手ライフに与える。
    《ディメンション・ウォール》
    通常罠
    相手モンスターの攻撃宣言時に発動する事ができる。
    この戦闘によって自分が受ける戦闘ダメージは、 かわりに相手が受ける。
    単純に言うと、魔法の筒は攻撃を無効にして攻撃力分のダメージ。
    対してウォールは、戦闘ダメージの移し替えです。攻撃を無効にすることはできません。
    どちらも攻撃宣言時にしか発動できませんが、その使い方は全く違うのです。

    具体例

    例えば、自分フィールド上にATK1900のアナザーネオスが攻撃表示でいるとします。あいてはATK2100のサイドラです。

    【魔法の筒の場合】
    サイドラの攻撃を無効にしてその「攻撃力分の効果ダメージ」を相手に与えます。

    【ディメンションウォールの場合】
    サイドラの攻撃は無効にならず、アナザーは戦闘破壊されます。しかし、この時の戦闘ダメージ「200」は相手に与えられます。これは効果ダメージではなく、あくまでも戦闘ダメージです。

    チェーン出来るか

    では、筒と筒、ウォールとウォール、又は筒とウォール。これらをチェーンして相手の攻撃宣言時に発動できるでしょうか?
    結論を言えば、可能です。
    それぞれが「攻撃宣言時」というタイミングで発動できるためです。しかし、実際にそれをするのは現実的ではありません。

    1:【筒→筒】

    サイドラ→攻撃表示のアナザーネオス
    チェーン1:魔法の筒A
    チェーン2:魔法の筒B

    逆順処理によって、魔法の筒Bの効果でサイドラの攻撃が無効になり同時に相手に2100の効果ダメージ。一方、魔法の筒Aは攻撃を無効にすることができない(既に無効になっている)ため、効果ダメージも与えられない。
    アナザーは破壊されない
    魔法の筒は、攻撃を無効にしてはじめて効果ダメージを与えられます。よって攻撃を無効に出来なかったので筒Aはダメージは与えられません。
    これを応用すれば、相手は月の書などでダメージを回避できることになります。

    2:【ウォール→ウォール】


    サイドラ→攻撃表示のアナザーネオス
    チェーン1:ディメンションウォールA     
    チェーン2:ディメンションウォールB
    逆順処理によってB→Aの順で適用。この時点では何も起こらず戦闘は続行される。
    戦闘ダメージ計算後、ライフ計算時にディメンションウォールBの効果で、自分が受けるはずだった戦闘ダメージ「200」を相手に移し替える。戦闘ダメージは1度の戦闘で1回しか発生しないので、Aの効果は適用されない。
    ウォールは戦闘を無効にしないので当然戦闘を行います。しかし、実際に戦闘ダメージを受けるのは相手。そして、ウォールを何枚発動しても移し替えられるダメージは1つだけですので、相手には200しか与えられません。

    3:【筒→ウォール】or【ウォール→筒】


    サイドラ→攻撃表示のアナザーネオス
    チェーン1:魔法の筒
    チェーン2:ディメンションウォール
    or
    チェーン1:ディメンションウォール
    チェーン2:魔法の筒
    この場合、どちらの場合も魔法の筒の効果が攻撃宣言時に適用されるのでサイドラの攻撃は無効になり、効果ダメージ2100が発生します。ダメージ計算には至らず、アナザーは戦闘破壊されません。また、戦闘ダメージの移し替えも起こりません。
    魔法の筒による効果が実際に適用されるのは攻撃宣言時です。対して、ディメンションウォールの効果は実際に戦闘が行われないと発揮されません。
    つまり、どちらを先にしても結局は魔法の筒による攻撃の無効が先に適用されてしまうので、ディメンションウォールを使う意味が全く無いことになります。

    結論

    魔法の筒やディメンションウォールを1体のモンスターに併用しても無意味である。

    2011年12月4日日曜日

    甲虫装機ムービーを作りました

    MacのKeynoteで簡単に作りました。素人なのでめちゃくちゃ単純です。




    もじ小さい・・・

    2011年12月3日土曜日

    【帝と落とし穴の奇妙な関係 その2】

    風帝ライザー
    前回のエントリーではよくある質問を掲載しました。では次のような場合はどうでしょうか?

    【帝と落とし穴の奇妙な関係 その1】

    氷帝メビウス
    以前にも書いた記事なんですが、再掲。めちゃくちゃ基本的なことを書いてあります。